遺品整理のブログ
■おひとりさまにも終活は必要?知っておきたい5つのポイント
近年では終活が話題になっていますが、同時に生涯未婚率も高くなっています。
「自分が死んだ後、自分の財産はどこに行ってしまうのか?」
「遺品整理は、どうすればいいのか?」
「死後の事務は、誰がやってくれるの?」
いわゆる「おひとりさま」のなかには、以上のような終活の悩みを抱えている方も、多くいらっしゃるはずです。
そこで今回はそんな方のために、上記の悩みを解決すべく、おひとりさまがする終活の内容について説明していきます。
Contents
おひとりさまとは、配偶者がいない独身者のことを指す言葉です。
生涯未婚の人はもちろん、配偶者が亡くなってしまった、離婚してしまったという場合も、おひとりさまになります。
終活のなかでも特に重要な「生前整理」は、残された家族の負担を減らしたり、トラブルを避けるためにする方が多いです。
生前に身の回りのものを整理しておけば、残された家族が遺品整理をする手間を大幅に削減できます。
また、遺産の分配を遺言書に記しておくことで、遺族のトラブルを防げる効果もあります。
では、子どもや身寄りがいないおひとりさまは、終活をする必要はないのでしょうか?
結論を言えば、おひとりさまも終活はした方が良いでしょう。
なぜなら終活には、終活をする本人が、残された人生をより有意義に生きるという目的もあるからです。
また、子どもや身寄りがいなくても、財産は特定の人物に「遺贈(遺言によって財産を譲ること)」できます。
そのため、おひとりさまでも、終活をした方が良いと言えます。
おひとりさまがする終活の主な内容は、以下のとおりです。
ここでは、これらの内容について説明していきます。
相続人が一人もいない場合は、財産は全て、国のものになってしまいます。
しかし、遺言書を書いておけば、特定の人物に財産を遺贈したり、特定の団体などに寄付することも可能です。
相手が親族でなくても、これまでお世話になった人など、財産を譲りたい人がいるのなら、その旨を遺言書に書いて残しておきましょう。
持ち家に住んでいる場合は、住宅も財産となり、遺贈の対象になります。
住宅を誰かに遺贈する場合、受遺者(財産を受け取った人)は、遺品整理をしなければなりません。
自宅にある不用品の片付けをせず、物が溢れた状態のまま遺贈することになれば、受遺者に大変な手間をかけることになってしまいます。
そのため、財産を誰かに遺贈するのなら、宅内の不用品の片付けをしておいた方が良いと言えます。
また、住宅を遺贈しない場合でも、不用品の片付けはしておいた方が良いでしょう。
なぜなら、宅内に物がたくさんあると、けがのリスクがあるからです。
床に物があれば、つまずいて転んでしまうかもしれません。
物が積んであれば、何かの拍子に崩れた際、下敷きになってしまう可能性もあるのです。
高齢になると、注意力が低下するぶん、物につまずく確率が高くなります。
体も弱くなってくるので、けがもしやすくなるでしょう。
けがをしてしまえば、有意義に過ごせる時間を浪費することになってしまいます。
そうならないためにも、体の動く今のうちから、不用品の整理は進めておくべきです。
身寄りのないおひとりさまは、誰にも最期を看取られず、孤独死してしまうリスクが、どうしても高くなってしまいます。
どんな方でも、人生の最期を孤独死という形で迎えるのは、避けたいところでしょう。
また、発見が遅れることで住宅が痛み、遺品整理が大変になったり、資産価値が落ちてしまうという弊害もあります。
孤独死を避けるためには、定期的に連絡を取り合える友人を作ることが重要です。
そして、友人を作るうえで有効なのが、地域のコミュニティーなどに入ることです。
コミュニティーに入って友人を作れば、緊急時に助けてもらえるかもしれません。
「連絡がとれなくなったときは自宅まで様子を見に来てほしい」と伝えておけば、自宅で倒れてしまっても、救急車などを呼んでもらえるため安心です。
また、友人を作ることによって、残された人生をより有意義に生きることもできるかもしれません。
おひとりさまのなかには、自分の死後に発生する事務作業について、不安に思っている方も多いでしょう。
そんな方には、「死後事務委任契約」の利用を検討してみましょう。
死後事務委任契約とは、死後の事務作業を、第三者に委任できる契約です。
死亡届の提出といった、行政に対する諸々の届出や、葬儀や納骨に関する事務、クレジットカードの解約なども代行してもらえます。
死後事務委任契約は、信頼できる知人のほか、司法書士や行政書士などに依頼することも可能です。
エンディングノートとは、死後に備えて、自分の希望を書いておくノートです。
エンディングノートを書いておくことで、財産を遺贈する相手や、死後事務委任契約の委託者などに、自分の希望を伝えられます。
具体的には、以下の内容を書いておくといいでしょう。
緊急の連絡先を書いておけば、自分の訃報を知らせたい相手に連絡をしてもらえます。
財産の目録や保管場所を記しておけば、財産の遺贈がスムーズです。
登録中のネットサービスと、それぞれのID・パスワードを記録しておけば、死後事務委任契約の委託者に、有料サービスの解約をしてもらえます。
このような内容以外にも、エンディングノートには何を書いても自由です。
これまでの人生を綴ることで、人生を振り返り、これからの時間をどう過ごすか考えるのも、エンディングノートの役割の一つです。
おひとりさまも、配偶者や子どもがいる場合と同様に、終活をすることが重要です。
終活をすることで、親族以外の人に財産を遺贈したり、遺品整理の手間を減らしたりできるだけでなく、死後の不安を減らして、残された人生をより有意義なものにできます。
終活を始める年齢は、特に決まっておらず、自由です。
終活に興味があるおひとりさまは、この記事で紹介した内容を、早速いくつか始めてみてはどうでしょうか。