遺品整理のブログ

■【大家さん向け】賃貸住宅で孤独死が起きた場合の対応とリスク対策

近年、高齢化による高齢の単身者の増加にともない、孤独死も増えています。

マンションやアパートを経営している大家さんにとって、今や入居者の孤独死は避けられない問題です。

 

実際に、賃貸しているマンションやアパートで孤独死が発生した場合、どのように対処すればいいのでしょうか?

今回は、賃貸住宅の大家さん向けに、孤独死が起きたときの対処法と、原状回復費用を抑えるための対策について説明していきます。

賃貸住宅 孤独死 ブログ01

賃貸住宅で孤独死を予感させる3つのサイン

 

賃貸住宅では、入居者の孤独死を予感させる、以下3つのサインがあります。

 

  • 異臭やハエなどの大量発生
  • 郵便受けに新聞やチラシがたまっている
  • 入居者と連絡がつかない

 

このサインに早めに気づくことで、孤独死を未然に防げたり、発見までの時間を短縮して原状回復費用を抑えたりできます。

ここでは、それぞれのサインについて、解説していきましょう。

 

賃貸住宅で孤独死を予感させるサイン①異臭やハエなどの大量発生

 

孤独死が起きると、時間の経過とともに遺体は腐敗し、腐敗臭が発生します。

同時に、その臭いにつられて、ハエも大量発生します。

 

部屋の外からでも分かるほど、異臭やハエが発生していたら、入居者が無事か、すぐに確認するようにしましょう。

 

賃貸住宅で孤独死を予感させるサイン②郵便受けに新聞やチラシがたまっている

 

新聞やチラシがたまって、郵便受けからはみ出している状態も、孤独死を予感させる危険なサインです。

この状態は、入居者が何日も外に出ていないことを意味します。

 

単身者の場合、完全に外出せずに生活するのはほぼ不可能なので、こちらの場合も安否を確認するようにしましょう。

 

賃貸住宅で孤独死を予感させるサイン③入居者と連絡がつかない

 

異臭やハエが発生している、または郵便受けに郵便物がたまっている状態で、呼び鈴を鳴らしたり、電話をかけたりしても、入居者と連絡がつかない場合は危険信号です。

この場合、入居者が孤独死しているか、部屋の中で衰弱して孤独死しかけている可能性が高いので、次のパートで説明する対応をとりましょう。

 

入居者が孤独死していると思ったときに大家さんがとるべき対応

賃貸住宅 孤独死 ブログ02

入居者が孤独死しているかもしれないと思ったら、以下2つの対応をとりましょう。

 

  • 入居者の家族に連絡する
  • 警察に通報する

 

まずは、入居者の家族に連絡をとり、状況を説明しましょう。

家族が現地まで来られるようであれば、向かってもらいます。

 

続いて、警察に通報して、部屋の立ち入りに立ち会ってもらいます。

警察が到着するまでは、勝手に部屋に入らないようにしましょう。

 

入居者が孤独死していた場合、警察の現場検証が始まり、事件性の有無が判断されます。

質問を受けることになるので、警察官が帰るまでは、現場に残るようにしましょう。

遺体は、警察によって搬送されます。

 

賃貸住宅で孤独死が起きた後に大家さんがとるべき2つの対応

 

賃貸している部屋で、入居者の孤独死が起きた場合、以下2つの対応が必要です。

 

  • 特殊清掃の依頼
  • 遺族との原状回復費用や損害賠償の協議

 

ここでは、それぞれの対応について、説明していきましょう。

 

賃貸住宅で孤独死が起きた後に大家さんがとるべき対応①特殊清掃の依頼

賃貸住宅 孤独死 ブログ03

孤独死が起きたら、多くの場合、部屋の原状回復に「特殊清掃」が必要です。

特殊清掃とは、事件や事故、孤独死などで亡くなった人が住んでいた部屋の清掃を指します。

 

死亡から時間が経つと、遺体からは腐敗体液や腐敗臭が発生します。

この体液や臭いは、床や壁などに染み付き、通常の清掃では除去できません。

そのため、部屋の原状回復に、特殊清掃が必要となるのです。

 

特殊清掃は、大家さんが業者に依頼して行う形になります。

 

賃貸住宅で孤独死が起きた後に大家さんがとるべき対応②遺族との原状回復費用や損害賠償の協議

 

孤独死が起きた場合、部屋の原状回復費用や損害賠償について、遺族と協議することになります。

特殊清掃には、高額な費用がかかります。

 

また、孤独死があった部屋は事故物件となるため、次の入居者に貸し出す際には、家賃を減額せざるを得ないケースが多いのです。

この場合、大家さんには、家賃の減額分の損害が発生します。

 

ただし、病気や老衰が原因の孤独死の場合、遺族や連帯保証人に対して、特殊清掃にかかる費用や損害賠償を請求するのは難しいと言えます。

 

特殊清掃にかかる原状回復費用や損害賠償を請求するには、故意や過失があることが必要です。

病気や老衰の場合、入居者に落ち度がないため、特殊清掃費用や損害賠償の請求は原則できません。

 

入居者が自殺した場合は、特殊清掃費用や損害賠償を請求できる可能性があります。

 

孤独死が起きた後には賃貸借契約の解除が必要

賃貸住宅 孤独死 ブログ04

孤独死が起きた場合、注意したいのが、入居者が亡くなったからといって、賃貸借契約は自動的に解除されないという点です。

賃貸借契約は、契約者の相続人に相続されます。

 

そのため、賃貸借契約を解除するには、相続人に解約の手続きをとってもらわなければなりません。

相続人からすれば、家賃を払い続けてまで、故人の住んでいた部屋を借り続けるメリットはほとんどないので、応じてもらえる確率は高いと言えるでしょう。

 

賃貸住宅での孤独死リスクの対策

 

先ほども説明したとおり、病気や老衰が原因の孤独死の場合、遺族や連帯保証人に対して、孤独死による原状回復費用は請求できません。

そのため、原則として、特殊清掃にかかる費用は、大家さんが負担しなければなりません。

 

こうした、入居者の孤独死リスクの対策に考えておきたいことが、保険への加入です。

 

近年では、大家さん向けの「孤独死保険」が販売されています。

孤独死保険に加入しておけば、孤独死が起きた場合、保険会社から大家さんに保険金が支払われます。

 

特に、単身者向けのマンションやアパートを経営している大家さんは、加入しておいたほうが安心です。

 

まとめ

賃貸住宅 孤独死 ブログ05

近年、高齢の単身者の増加により、孤独死が社会的な問題になっています。

単身向けのマンションやアパートを経営する大家さんにとって、入居者の孤独死リスクは、見過ごせない問題となりました。

 

大家さんには、孤独死が起きた場合の対応や、孤独死に備えるための対策が求められます。

全国の大家さんは、ぜひこの記事を参考にして、孤独死が起きた場合の対応を知り、対策をとっておくようにしましょう。

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