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■閉眼供養とは?墓石や仏壇の処分の前にやっておくべき理由と方法

墓石や仏壇の処分を考えているものの、どう処分すればいいか、そもそも処分してもいいものなのか、分からないという方は多いのではないでしょうか。

墓石や仏壇は処分しても問題ありませんが、その前に「閉眼供養(へいがんくよう)」をするべきです。

 

とはいえ、閉眼供養が何のことだか分からないという方もまた多いはず。

そこで今回は、閉眼供養の内容や方法、閉眼供養後の墓石や仏壇の処分方法について説明していきます。

閉眼供養 ブログ01

閉眼供養とは墓石や仏壇に宿った故人の魂を抜く儀式

 

お墓を建てたり、仏壇を購入したりしたとき、僧侶を読んで「開眼供養(かいがんくよう)」をしてもらいます。

開眼供養は、墓石や仏壇に、故人の魂を入れるための儀式です。

 

開眼供養によって、墓石や仏壇には、故人の魂が入っています。

閉眼供養はこの逆で、墓石や仏壇に入った故人の魂を抜くために行う儀式です。

 

閉眼供養をすることで、故人の魂が抜け、墓石はただの石に、仏壇はただの木の箱に戻ります。

 

閉眼供養を行うタイミングは?

 

閉眼供養は、主に以下のタイミングで行います。

 

  • 墓石や仏壇を処分する
  • 墓石や仏壇を移動させる
  • 墓石に別の文字を入れる

 

閉眼供養は、墓石や仏壇を処分するときのほか、移動させるときにも行います。

 

閉眼供養をしないまま、墓石や仏壇を移動させてしまえば、そこにいる故人の魂は、居心地が悪くなってしまいます。

これを防ぐため、移動の際にも、一度魂を抜いておくほうが良いです。

 

引っ越しのときなどは、仏壇を移動させることになるため、閉眼供養をしておきましょう。

また、墓石に別の文字を入れる際も、墓石を動かすことになるため、事前に閉眼供養を行います。

 

閉眼供養は、業者が来る当日より、数日前に行うのが一般的です。

墓石の工事や引っ越しの当日に行うと、慌ただしくなってしまうからです。

 

閉眼供養はなぜ行うべき?

閉眼供養 ブログ02

閉眼供養は、絶対にしなければならないものではありません。

しかし、墓石や仏壇の処分をする場合は、なるべく行うべきだと言えます。

 

閉眼供養をしないまま、墓石や仏壇を処分してしまうと、その中に宿った故人たちの魂まで、一緒に処分することになってしまいます。

これでは、故人たちの魂は浮かばれません。

 

また、多くの場合、故人の魂が入ったままだと、業者に墓石や仏壇を処分してもらえません。

業者も、魂が残ったままの墓石や仏壇を処分することに後ろめたさがあるほか、罰(ばち)が当たることを恐れるためです。

 

そのため、できる限り、閉眼供養は行っておくようにしましょう。

 

【事前準備編】閉眼供養を行う方法は?

 

閉眼供養を行うには、当日までの事前準備が欠かせません。

事前準備の主な手順は、以下のとおりです。

 

  1. 僧侶と菩提寺を手配する
  2. 用意するものを確認する
  3. 参列者に日程を伝える
  4. お墓や仏壇を掃除する
  5. 当日の準備をする

 

閉眼供養を行うには、まず僧侶と「菩提寺」の手配をします。

菩提寺とは、先祖代々のお墓のあるお寺のことです。

菩提寺に連絡して、閉眼供養をしたい旨を伝えれば、僧侶を手配してもらえます。

 

このとき、閉眼供養の際に用意する物について、聞いておきましょう。

最低限必要な物は以下のとおりですが、宗派や寺院によって、準備すべき物も異なります。

 

  • お布施や車代
  • お供え物
  • 数珠
  • 線香
  • ろうそく

 

「お布施」は、閉眼供養の当日、僧侶に渡すお金で、相場は3万~10万円程度です。

「車代」は、僧侶にお墓や自宅まで来てもらうための交通費で、こちらの相場は5,000~1万円ほど。

ただし、遠方から来てもらう場合は、それ以上かかることもあります。

 

閉眼供養の日取りが決まったら、参列者に日時を伝えます。

呼ぶのは少人数で、家族や親族だけで行うのが一般的です。

 

閉眼供養の前日までには、お墓や仏壇を掃除して、きれいにしておきましょう。

前日には、当日必要な物の準備をしておきます。

 

参列時の格好は、喪服でなくても構いませんが、派手なものは避けましょう。

男性はダークスーツ、女性はダークスーツや暗い色のワンピースなどが無難です。

 

【当日編】閉眼供養をする方法は?

閉眼供養 ブログ03

当日、閉眼供養で行うことは以下のとおりです。

 

  1. お供え物を捧げる
  2. 僧侶に読経をあげてもらう

 

まず、墓石や仏壇にお供え物を捧げます。

お供え物には、故人が好きだった食べ物や花などを用意するといいでしょう。

 

お供え物を捧げたら、僧侶にお経をあげてもらいます。

読経の間は、僧侶の指示に従って、お焼香をあげたり、墓石に水をやったりします。

 

閉眼供養後の墓石はどうやって処分する?

 

墓じまいに伴って、墓石の閉眼供養をした場合は、石材店に墓石を撤去してもらいましょう。

墓の撤去費用は、地域によって差はあるものの、1㎡あたり10万円程度が相場です。

 

撤去してもらった墓石は、そのまま石材店に処分してもらえます。

 

閉眼供養後の仏壇はどうやって処分する?

 

閉眼供養の後で、仏壇を処分する場合は、主に以下の方法があります。

 

  • 粗大ゴミに出す
  • お寺に引き取ってもらう
  • 仏具店に引き取ってもらう
  • 不用品回収業者や遺品整理業者に回収してもらう

 

閉眼供養が済んだ後なら、仏壇はただの木箱なので、自治体の粗大ゴミに出しても問題ありません。

自治体の「粗大ゴミ受付センター」に申し込めば、地域によっても違いますが、概ね3,000円以下の手数料で回収してもらえます。

 

捨てるのに抵抗がある場合は、お寺や仏具店に引き取ってもらうのも一つの方法です。

ただし、お寺の場合は宗派が違うと、仏具店の場合は新しい仏壇を購入しないと、引き取ってもらえないケースも多いので注意しましょう。

 

仏壇を自宅まで回収しに来てもらいたいのなら、不用品回収業者や遺品整理業者に依頼するのも検討してみましょう。

不用品はスタッフが全て回収してくれるので、仏壇を運び出す手間がかかりません。

 

まとめ

閉眼供養 ブログ04

閉眼供養は、墓石や仏壇に宿ったご先祖様たちの魂を抜くための儀式です。

閉眼供養は絶対に行わなければならないものではありませんが、閉眼供養を行わないまま墓石や仏壇を処分してしまえば、ご先祖様たちの魂まで処分することになってしまいます。

 

ご先祖様たちの魂を、いつまでも近くに残しておくためにも、閉眼供養はぜひ行うようにしましょう。

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