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■お墓がない人はどこで供養するのか?

葬儀を終えた後は、遺骨をお墓へ納めます。

ですが、お墓がない場合、どのように供養すればよいのか困る方も少なくないでしょう。

近年は、核家族化による後継ぎ問題や、金銭面などでお墓を持たない人が増加傾向にあります。

お墓がないと供養する場所がないようにも思えますが、実は、わざわざお墓を立てなくても先祖供養することは可能です。

今回は、お墓がない人の供養方法について詳しく解説いたします。

お墓 供養 ブログ01

お墓がない人は案外多い!その理由とは

 

「お墓がない」という人は、珍しいことではありません。

むしろ、お墓をあえて立てないという人は少なくなく、お墓の数は減少傾向にあるのです。

お墓がない世帯が増えているのには、次のような理由があります。

 

1.お墓を継ぐ人がいない

 

お墓が持たない一番の理由は、後継者問題です。

お墓を立てるときは、後継ぎがいるかどうかが重要になります。

子どもがおらず、お墓を継ぐ人がいない場合はもちろん、子供が結婚しお嫁に行った場合は、お墓に入る人がいなくなるため、いずれは無縁墓となってしまう可能性があります。

 

2.お墓を管理する人がいない

 

お墓は、ただお墓参りをすれば良いというわけではありません。

定期的な掃除をしたり、墓地へ管理費を毎年支払ったりするケースがあります。

核家族化により、親と子が離れて暮らしている世帯も多く、お墓が遠方にあるケースも多いです。

お墓が近くにないと、お墓の管理はもちろん、行くだけでお金も時間もかかってしまいます。

 

3.金銭的な負担

 

お墓をたてるには、墓石代のほか、墓地永代使用量や墓地へ支払う管理費など、さまざまなお金がかかります。

地域や墓石によって費用は異なりますが、一般的には200万円ほどが相場です。

どんなに費用を抑えても、最低100万円以上の出費となります。

こういった高額な費用の捻出が難しいことも、お墓を持たない大きな理由となっているのです。

 

お墓がないからといって、好きな場所に遺骨を埋めるのはNG

お墓 供養 ブログ02

お墓を持っていないからといって、遺骨を埋める場所を自由に決めてよいというわけではありません。

「墓地埋没法」という法律により、遺骨は墓地以外の場所へ埋葬してはならないと決められているのです。

厚生労働省の『墓地、埋葬等に関する法律の概要』には、次のような記載があります。

 

<1.埋葬等に関する原則>

(1)墓地外の埋葬等の禁止

・埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に行ってはならない。

 火葬は、火葬場以外の施設で行ってはならない。

(2)埋葬等の応諾義務

・墓地、納骨堂又は火葬場の管理者は、埋葬、焼骨の埋蔵、収蔵又は火葬の求めを受けたときは、正当の理由がなければこれを拒んではならない。

引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130181.html

 

人の土地はもちろん、たとえ自宅の庭であっても、遺骨を埋めるのはNGです。

お墓を持っていない場合は、墓地に埋葬する以外の方法で供養する必要があります。

 

お墓がない場合の供養方法は4つある

 

お墓を持っていなくても供養する方法は、数多くあります。

 

お墓がない場合の供養方法①散骨

 

近年、「散骨」を選ぶ人が増えてきました。

散骨は、遺骨を海や山にまく供養方法です。

遺骨はそのまままくのではなく、粉砕して粉状にしてから散骨します。

遺骨は1cm以下がマナーです。

自力で粉砕するのは難しいため、粉骨する場合は業者に委託することがほとんど。

散骨は、海で行う場合船のチャーター代がかかりますが、粉骨費用とあわせても、5~20万程度で済むため、比較的経済的な供養方法と言えます。

ただし、粉骨する場所については、どこでも許可がおりているわけではありません。

勝手に粉骨すると罪に問われるため、必ず葬祭会社を通して行いましょう。

 

お墓がない場合の供養方法②樹木層

お墓 供養 ブログ03

樹木層は、墓石に変わりに木を使って供養する方法です。

別名、「自然葬」と呼ばれることもあります。

樹木層の場合は、もともと植えてある樹木の周りに散骨する場合もあれば、散骨した後に樹木を植えるケースもあります。

墓石よりも樹木を植えた方が気軽に手を合わせやすく、形として残して置けるのは樹木葬のメリットです。

しかし、樹木葬も散骨を行うため、行える場所は限られているため注意しましょう。

 

お墓がない場合の供養方法③手元供養

 

「遺骨=埋葬する」というイメージが強いですが、実は必ずしも埋葬しなければならない決まりはありません。

遺骨をそのまま自宅で保管することも可能です。

埋葬せず、遺骨を自宅に残しておく、「手元供養」という方法もあります。

手元供養は、遺骨を骨壺に詰めて仏壇に置き、供養する形が一般的です。

仏壇によっては、遺骨をおさめる納骨スペースがあるものもあるので、そちらに保管してもかまいません。

また、遺族で分骨する場合は、遺骨を小さな骨壺にいれたり、遺骨を使ってアクセサリーとしたりする残す人もいます。

手元供養は、骨壺さえあれば供養できるので、費用を抑えられるメリットがあります。

散骨のように、骨を粉砕する必要がなく、後から分骨することも可能なので、迷ったときは手元供養をすると良いでしょう。

 

お墓がない場合の供養方法④送骨

お墓 供養 ブログ04

最近注目されつつあるのが、「送骨」という供養方法です。

送骨は、寺院やお寺に遺骨を送り、合祀してもらいます。

送骨をすることで、お寺や寺院に入ることができるので、「お墓はないけれど、お寺で眠らせてあげたい」という方は検討してみましょう。

費用も、3~5万円ほどと手頃なので、金銭的にお墓がたてられない人も、送骨を選ぶ人が増えています。

 

お墓がない場合の供養方法⑤永代供養

 

本当はお墓をたてて供養したいけれど、費用面や後継ぎの問題がクリアできない方は、「永代供養」を検討してはいかがでしょうか。

永代供養は、寺院や墓地へ一定の金額を支払い、遺骨を預かってもらう供養方法です。

自分たちでお墓をたてるよりも安価なうえに、管理は墓地や寺院が行ってくれます。

費用を抑えつつ、寺院や墓地で供養してもらいたい方に選ばれることが多いです。

ただし、費用や供養の期間については寺院や墓地によって異なるため、しっかり確認しておきましょう。

 

まとめ

お墓 供養 ブログ05

今回は、「お墓がない人の供養方法」について解説いたしました。

故人を供養する際、必ずしもお墓が必要とは限りません。

散骨や送骨、永代供養など、お墓をたてずに供養する方法は幅広くあります。

手元供養は、経済的な負担を最小限に抑えられる供養方法なので、費用面に不安がある方も安心です。

お墓がない場合は、残された家族はもちろん、生前に残した故人の遺志も尊重し、供養方法を決めましょう。

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