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■仏壇の引っ越しで気をつけたいことを解説

自宅に置いている仏壇は、基本的に“移動させないこと”が好ましいとされています。

しかし、転勤やマイホームの購入などで、仏壇ごと引っ越しせざるを得ないケースもあるでしょう。

仏壇はご先祖様を祀る大切なものであるため、食器棚やテーブルと同じように扱うことはできません。

移動させる際はいくつかの注意点があるのです。

そこで今回は、仏壇の引っ越しで気を付けるべきポイントについてご紹介いたします。

仏壇の取り扱い方や運搬する際の注意点までまとめていますので、仏壇の移動をスムーズに行う際の参考にしていただければ幸いです。

仏壇 引っ越し ブログ01

仏壇を新居に引っ越しする場合

 

ご先祖様をお祀りする仏壇は、ほかの引っ越し荷物と同じように、梱包して運搬するわけにはいきません。

移動させる前に、さまざまな儀式を行う必要があります。

また、事前にいろいろな準備をしておくと、新居へ仏壇を設置するときもスムーズです。

仏壇を移動させる際の手順を、以下にまとめました。

 

1.移動させる前に「魂抜き」を済ませておく

2.仏壇の写真を撮影しておく

3.本尊、位牌を梱包する

4.仏具をすべて出し、丁寧に梱包する

5.新居で仏壇を置く場所を決めておく

6.引っ越し後、仏具を戻して魂入れを行う

 

仏壇を引っ越しする手順1.移動させる前に「魂抜き」を済ませておく

 

仏壇の引っ越しをする際に一番重要なことは、「魂抜き」を行うことです。

魂抜きとは、仏壇に入っているご先祖様の魂を抜くことをいいます。

「お性根抜き」と呼ばれることもあり、仏壇を移動させる際は必ず行わなければならない儀式です。

引越し業者に運搬を依頼する場合でも、魂抜きを行っているか聞かれることがほとんどです。

魂抜きを済ませていない場合、仏壇の引っ越しができないケースもあるため、儀式を済ませておくことが重要になります。

仏壇 引っ越し ブログ02

<魂抜きの方法>

 

魂抜きは、基本的に引越しをする1週間前を目安に行います。

引越し前日でも問題ありませんが、引越しは何かと忙しいので、魂抜きは早めに済ませておきましょう。

また、魂抜きの儀式は、お寺の僧侶に依頼する必要があります。

お寺や僧侶の都合がつかないことも想定すると、魂抜きを依頼したい日から1ヶ月前には、依頼の電話を入れておいた方が安心です。

ちなみに、魂抜きを依頼するときは、「お布施」の用意が必要なことが多いです。

お布施の相場は1万円程度ですが、お渡しする際は、お布施のほかに「車代」や「お茶代」も別に包むのが慣習です。

車代やお茶代は、お布施とは別の封筒に入れて、魂抜き当日に僧侶へ渡すことが多いです。

仏壇 引っ越し ブログ03

仏壇を引っ越しする手順2.仏壇の写真を撮影しておく

 

仏壇には、さまざまな仏具があります。

新居へ仏壇を引っ越しした後、元通りに形戻すときに、仏壇の写真を撮影しておくとスムーズです。

仏壇 引っ越し ブログ04

仏壇を引っ越しする手順3.本尊、位牌を梱包する

 

大切な本尊や、位牌は、仏壇のなかでも大切なものです。

引っ越しの際に傷つけてしまうことのないよう、丁寧に梱包しておきましょう。

仏壇 引っ越し ブログ05

仏壇を引っ越しする手順4.仏具をすべて出し、丁寧に梱包する

 

本尊、位牌以外の仏具も、1つ1つ丁寧に取り外します。

仏壇に固定されていて取り外しができない仏具は、引っ越すときの揺れで傷がつかないよう、固定されたままの状態で梱包しましょう。

タオルや柔らかい布などを使うと、揺れにくく、傷がつくのも防ぐことができます。

取り外せる仏具も、プチプチや布などに包んで、丁寧に梱包していきます。

ちなみに、仏具はご先祖様の魂が宿る重要なものなので、できれば引っ越し業者にはお願いせず、自分たちで運搬した方が良いです。

引っ越し先が遠方ではなく、自家用車で移動できる距離であれば、自分たちで運ぶことを検討しましょう。

仏壇 引っ越し ブログ06

仏壇を引っ越しする手順5.新居で仏壇を置く場所を決めておく

 

仏具の梱包が終われば、引っ越しの準備は終了です。

準備が整ったら、新居のどこに仏壇を置くか場所を決めておきます。

仏壇は設置してもらった場所から動かさないのが基本です。

後から、置き場所を変えことのないよう、仏壇を置く場所を家族と話し合っておきましょう。

 

ちなみに、仏壇を置く場所は

 

・直射日光があたらない

・湿気がこもらない

・神棚の真下以外

・東か南に向ける

 

という条件が揃う場所が適切です。

新居に仏間があれば、仏間に設置しましょう。

仏壇 引っ越し ブログ07

仏壇を引っ越しする手順6.引越し後、仏具を戻して魂入れを行う

 

仏壇の引っ越しを終えたら、物具をすべて戻し、仏壇を元通りにします。

仏が戻ったら、今度は「魂入れ」の儀式が必要です。

魂入れも同様、僧侶を呼んで行う必要があります。

こちらも事前に依頼を済ませて置き、お布施や車、お茶代を準備しておいた方が無難です。

また、魂入れでは、儀式を行う際に、お線香やろうそく、お供え物などの用意も必要です。

仏壇 引っ越し ブログ08

引っ越しを機に仏壇を買い替える場合

 

仏壇を新居に持っていかず、引っ越しとともに買い換える場合は、仏壇の処分が必要になります。

仏壇を処分する場合は、「お焚き上げ」が必要です。

お焚き上げも、魂抜きと同様に、お焚き上げを行っているお寺へ依頼しましょう。

ただし、お焚き上げは、仏壇店で対応してもらえる場合があります。

新しい仏壇に買い替えるのであれば、購入と同時に古い仏壇の処分を依頼すると便利です。

仏壇 引っ越し ブログ09

まとめ

 

ここまで解説してきた通り、仏壇の引っ越しを行うには、さまざまな準備が必要です。

家具家電のように、梱包して運び出すだけでは済まないので、手間も時間もかかります。

また、引越しを機に新しい仏壇を購入にするにしても、古くなった仏壇の処分をしなければなりません。

引越しは、仏壇以外の荷物を梱包したり、いろいろな手続きをしたりなど、やることが多いので、時間がない方もいるでしょう。

そんなときは、業者へ依頼するのが手っ取り早いです。

仏壇を新居へ移動する場合は、仏壇の魂抜きまで対応可能な引越し業者を利用すると手間は省けます。

また、古くなった仏壇を処分する際は、お焚き上げから処分まで対応している不用品回収業者などの利用が便利です。

仏壇の引っ越しはいろいろな準備が必要ですが、便利なサービスの利用も検討して、乗り切りましょう。

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